長谷川光志
やぶさかでない

「なーんも考えたくないとき」に聴きたくなるのがクレイジーキャッツや水木一郎アニキならば。
「なーんも考えたくないとき」に読みたくなる、それが東海林さだおのエッセイです。
いやあ最近疲れが溜まってるなぁ、と感じる月末などにはもう効果抜群!
神がかってオモシロイ。丸かじりシリーズはもちろん、どれを読んでも同じくらい笑える。普通に吹き出しちゃう。
そして、椎名誠という作家がいます。
作家でありながら風貌は哲学者のようでも喧嘩屋のようでもあります。人生で初めて熱中して読んだのが椎名誠の本でした。「怪しい探検隊」という、日本全国どこへでも押しかけて旨い酒、旨い肴、豪快な焚き火で人生のヨロコビを味わい尽くす集団があって、ボスがこの椎名誠なのです。
(当時熱中して読んだのがこの「怪しい探検隊」シリーズ!)
そんな自分にとってのレジェンドふたりの対談は、しょうじきいって、まことにもって傑作な対談本だった!
対談にはゲストも登場するんだけど、そのゲストが
田嶋陽子
川口隆史
大江健三郎
沢野ひとし
ドクター中松
鈴木その子
という、この顔ぶれを見ただけでひじょーにソソル面々。
特に大江健三郎の回なんてサイコーですね。大江健三郎さんとかやっぱりすごいですね。その知識とユーモアが、すごい。東海林さだおと椎名誠がたじたじの世界。
沢野ひとしはイラストレーターなんだけど、もうこのサワノ絵が見たくて椎名誠を読んでたのもちょっとあるかもしれない。ってくらい味のあるクセになるイラストを描くんだよね。この本には出てこないけどイラストは。
ドクター中松も凄いしねぇ、あらためて。やっぱ天才はどこか違うよね作りが。アメリカ科学学会でアルキメデス、ファラデー、キュリー夫人、テスラと並んで歴史上五大科学者に選ばれたんですって。ホントにすごい人なんだ。
ゲストのいないふたりだけの回もさすがの安定感。
笑いは健康の母。なーんも考えたくないときにぜひ読んでみることをおすすめします!