長谷川光志
収束祈願
「私は海中にすむ“アマビエ”というものである」
と名乗ったあと、
「当年から六ヶ年の間諸国豊作である。しかし、病気がはやったら、私の写しを早々人々に見せよ」
などと予言めいたことをいい残し、ふたたび海中にもぐったという。
(水木しげる「図説 日本妖怪大全」より)
ライブを中止するのも開催するのも難しいこの頃である。2020年代に引き合いに出されるとは、アマビエ自身も予想していなかったに違いない。いや、予言する神怪だからわかってたかも…。
どちらにしても、歌うたいにとっては歌う機会がなくなるのはこれ以上ない切なさで、安心して聴きに来てもらえないのもまた辛いことなんである。長引きそうな展開だし、それでいてレコ発も決めているわけで、悩ましいところです。
町を歩いていてもなんとなく活気がない感じがして、それも当然なんだけど、やっぱり淋しいものです。開催できるライブでは元気の種を思い切り巻き散らす所存です。