長谷川光志
ライブ。

あらゆることが配信にとって変わってそれはスポーツ中継もライブもそうで、配信で開催できるだけマシになったと言えるんだけど。
俺もやっと来週、13日にようやくライブハウスで歌える。もちろん配信、無観客。誰もいない中カメラに向かって歌うなんてのは、ビデオの撮影とかしたらみんなやることであってそれ自体は特別なことじゃない。普段から配信のチャンネル持ってますって人も多いし。誰も見てない気にしてないところで歌うって意味じゃ、知らない土地で路上始める瞬間だって似たようなもんだよ。
大事なのはこれが「ライブ」だってことなんだよね。ライブってやっぱり体験だから、たとえば俺の場合で言うと初めてプロレス観に行ったときを思い出す。それまでテレビ画面でしか知らなかったあの武道館のデカさ。二階席から見てすり鉢状に下りていったその中心にリングがどーんとあって、受け身を取った時の音!あれが「どごぉぉぉん」とよく響くわけ。ライブハウスで低音が心臓を揺するよりずっと前に、音は振動なんだって知った瞬間だった。音は振動。それはもう物理的にそうなんだ。だからライブってのはそこの空気を共にすること、その場所で鼓膜や皮膚が振動することがライブ。一緒にいるってことがライブなんだ。
配信だと本当のライブが持っているマジックみたいなものは使えない。起こらない。その代わり配信だからこその魔法だってあるわけだ。距離や時間を飛び越えられることもそう。他にもきっと見つけ出せる何か。それを信じて俺も歌うよ。本当のライブは全然違う!ってことも据えてね。そこはわかってもらわなきゃならないとこなんだ。グラウンドにサッカーを、野球を観に行ったことがある人ならよくわかる、あの感覚。嵐が過ぎたらライブハウスに足を運んでもらうというギラギラした野望を胸にこれからのライブ、精一杯歌います。みんな、よろしくね。
あ、それから。レコ発、CDを発売するライブって意味では配信じゃ代わりがきかないんだわ(泣)。これがホント一番辛いとこ。通販で始めますってのも嫌なんだ。これがホント、一番辛いとこ。
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