top of page
  • 執筆者の写真長谷川光志

僕はいま、

景色が流れていく。


たくさんの人


たくさんの車


住宅街


ベランダに干しっぱなしの洗濯もの


柿の木と公園


大きな駅ビルの脇を流れる川


いちめんの雲


足元のレイルロード


いくつもの駅、たくさんの人


それぞれの生活


線路沿いのグラフィティーアート


家々の窓からもれる明り


それぞれの目的地


無数の音楽


つながれた手


ひとりの人


ふたりの人


家族連れと恋人たち


それぞれの今日このとき



景色は流れていく。


僕はいま期待に胸をふくらませて


目的地に向かっているところ


#詩 #poem #ポエム #僕はいま #景色は流れる #view #landscape #ことば #たくさんの人 #シンガーソングライター #車窓 #目的地

0件のコメント

最新記事

すべて表示

理由

夏になると蘇ってくる記憶がある。 それは蒸し暑い午後に、祖父の腕まくらで昼寝をした記憶ー。 寝転がって見上げた天井の染み、目の前の祖父の肌、夏の粘り気のある暑さに時々窓から吹き込む風の心地よさなど、そのときの光景や感覚は今でも驚くほど鮮やかに思い出すことができる。 中学校に上がってからはさすがに一緒に昼寝をすることもなくなったから、あれは僕の小学生時代。今から30年以上前になる。 祖父母は浜松で豆

これは間違いだ、ということは間違いがなかった。 「わたしはどこかで道を間違えたんだ。」とはっきり彼女は思った。ただ過去のどの場面で、どの選択を謝ったのかはすぐにはわからなかった。 数えきれない選択のすべてを《正解》で数珠つなぎにしたような、私が歩むべき理想のコースがあって、それをあるとき一歩踏み外したのだ。その一歩がどれだけ致命的であるかを思い知った。 踏み違えたポイントを起点にして、あとはどれだ

bottom of page